kitombo.com | アジア友好の旅 | 2007年6月11日
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アジア友好の旅
「2007アジア友好の旅」

近藤麻里恵
青山学院大学
6月11日

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 3月10日朝、未知の国であったフィリピン・タイ・カンボジアへの期待と不安を胸に、私はアジア友好の旅へと出発した。2週間という短い期間ではあったが、滞在中の新しい発見や挑戦は、私の視野を広げ、現在の私の価値観に大きく影響を与えた。みんなの笑顔を懐かしく思い出しつつ、素晴らしい経験を積めた今回のアジア友好の旅を振り返りたいと思う。

<フィリピン 初のホームステイ>
 今回のフィリピンでのホームステイは私にとっては人生初のホームステイであった。
 正直に言うと私は無知識にも、実際にフィリピンに訪れる前に抱いていたホームステイ先のイメージは「砂地の上にバナナの皮でできた家」だった。しかし案内されたお宅は部屋からフィリピンの夜景が一望できる高層マンション…。私の受けた衝撃は相当なものだった。その上、数名のメイドさんとドライバーさんまで。窓をあけると、小さな建物がひしめく中にポツンポツンと高層ビルがそびえたっていて、夜遅くまでバスのクラクションがひっきりなしに鳴り響いていて、日本で聞くものとはまた違う、都会の騒々しさがあった。
 ホームステイ先の大城さん一家は、とても暖かく親切な方たちで、友人と私を笑顔で向かいいれてくださった。心地よい風を肌で感じながら食べる、フィリピンのおいしい家庭料理やフルーツケーキ、新鮮なマンゴー。フィリピンでは、スプーンとフォークを器用に使って食事をしていて、私も実際に使っていく内に、だんだんと慣れていくことができた。まさに、“When in Rome, do as the Romans do.”
 最初はなかなか溶け込めず、不安にもなったが、別れのときが近づき、タイに向けての荷物を整理していた私のところに、ママが会いに来てくれた時、その優しさが本当に嬉しくて、心のコミュニケーションには、文化や考え方の違いなんか関係ないのだと身を持って知ることができた。そして、時間や場所にかかわらず、初めの一歩が朝のあいさつからだとしても、これからは自然に交流していこうと強く感じた。これは今の日本での生活において、「一期一会」を意識した普段の心持ちに大きく反映されていると思う。

<タイ>
 タイに着いてまず感じたのは、むっとする暑さと道路の静寂さ。日本で出発前に「タイは本当に暑いよ」と言われていてある程度覚悟はしていたが、こんなにもフィリピンと差があるとは…。空港からホテルへ向かいながら、暑さによる体力的な不安を抱くとともに、交通渋滞や混雑が激しく、無理な割り込みや車線無視走行をする車が多かったフィリピンに比べ、タイ(Bangkok)の道路は日本と同じように整備されていて、ホッと心が落ち着いたのを覚えている。私がタイで印象的だったのは、店を出るときに店員さんが胸の前に両手を合わせて「コップンカァー」とお辞儀をする礼儀正しい姿や、若者から年配の方にいたるまで、タイの国教である仏教を重んじ、国王に対し尊敬や畏怖の念を抱いている姿勢だった。タイとカンボジアを通して共に行動したタイの学生たちはみな親切で落ち着いていて、人との付き合い方も日本人と似ているなと感じた。学生たちの間で音楽やアニメ、漫画を中心とした日本の文化がとても浸透していたことにも驚いた。同じ時間や空間を共有し、また多様な文化をお互いが尊重し合っていく中で、同じ惑星に住む地球人としての自覚とともに、だんだんと相互理解を深めていくことができるだろうと、私は旅を通して真に思った。

<子どもたち>
 今回のアジア友好の旅で、一番私の心に衝撃だったのは、日本ではまずみることのないような子どもたちの姿だった。

フィリピンに着いたその日/コンコン…コンコン…/音のするほうへ 目を向けた/車の外で すぐ脇で/炎天下の中 眉をしかめつつ/小さな 小さな子どもが/薄汚れた商品を手に/じっとこちらを 見つめている/この子との間にある距離は/商品を買ってあげることで 縮まりはしない

地元の屋台に行く途中/突然 右手を握られた/振り払うよりも前に/その小さな手は 離れた/無視して 相手にしないこと…/そうすることしか できなかった

タイのギラギラと照りつける太陽のなか/昼食のため入った 水上レストラン/ここでも 子どもはりっぱな働き手/カキ氷を求める子どもの客に/慣れた手つきで ココナッツを捌き/対応したのも 幼い子ども

タイとカンボジアの国境では/特に警戒するようにと言われ/かばん握り締め/恐る恐る 歩みをすすめた/すぐ横には 日差し避けに/大きな傘を広げ 付いてくる子ども/濁った水の入ったコップを揺らしながら/目で訴えかける子ども

ベトナムとの国境近くの カンボジアの水上の街/一人の少年が 機敏な動きで/舵取りの手伝いをしていた/強いまなざしを持つ少年の目には/何が映っていたのだろう/水面は 日差しを受けて/キラキラと輝いていた

観光客相手に 商売する子どもたち/バスに戻ろうとする私たちに付いてきた 本当に小さな子どもたち

 漠然と、私に何ができるだろう?と、考えてしまった。私が考えているような幸せでいることが、彼らにとって幸せだとは限らないことは分かっている。とはいえ、充分に教育を受けることもなく育ち、社会の底辺で生きている子どもを見ていると、私に何ができるのか、何かできないかと考える。実際、私にできることは微々たるものだが、それでも最低限、思考停止にならないように、彼らの生活を苦しめるような生活を、私自身がしないように、自分にできることをしていこうと思う。
 共に笑い合い、同じ空間・時を過ごした仲間たち、貴重な機会を与えてくださった波多野三郎さん・一恵さん、そしていつも見守ってくれる大切な家族…総じて今回の旅を支えて下さった皆様への深い感謝を込めて。

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