
今回の写真はアンコールトムのバイヨン寺院です。
アンコールワットはお寺ですが、アンコールトムは都城で、バイヨン寺院はその中心に存在する寺院です。
アンコールトムの広い敷地内には、木造の王宮とか天文台とか木造の住民の建物がありましたが、現存するのは、石造建築物だけです。

アンコールトムの城門は五ヶ所ありますが、写真の城門は南大門です。ここの大きな顔は観世音菩薩だと言われています。顔は四面あり、四方を向いていますが、四方の民を仏教徒に教化するためだと考えられています。
アンコールトムは水が張られたお堀で囲まれています。私が訪れたときにはお堀でボート競技の練習をしていました。お祭りでもあるのでしょう。

城門前大通りの両側には大蛇ガーナと綱引きをする神々の石像が写真のように連なっています。
アンコールトムの中心部にあるのが異様に巨大な菩薩の顔が微笑むバイヨン寺院です。
バイヨン寺院は一二世紀末にジャヤーヴァルマン七世によって建立されています。
この寺院の多くの巨大な顔は観世音菩薩だと言われています。

バイヨン寺院の強大な顔たちは、一種異様な雰囲気を醸し出しており、顔のあいだを歩き回りながら、何か、立ち去りがたく、これまで二回ほど訪問していますが、それぞれ長い時間を巨顔たちと一緒に過ごしました。
この場所で一晩を過ごしたら、何か、人生における重要な経験をするのではないか・・・と感じます。

次回、バイヨン寺院を訪問するときは、満月のきらめく光の下で、ぜひ大きな顔に囲まれて、一晩を過ごしたいと考えています。
バイヨン寺院は三層からできていますが、それぞれに回廊があり、回廊の壁には見事な彫刻がほどこされています。
彫刻は神話や歴史物語、それに庶民の生活ぶりなどを描いています。
この写真もたくさんあるのですが、今回はアップしていません。

写真を選んでいるうちに、巨顔に魅了されてしまい、壁画の彫刻を忘れてしまいました。
回廊の壁画こそ、当時のカンボジアの人々の生活を知る貴重な資料のようなので次回に取り上げられたらと思います。