
六月に入るとスキューバ・ダイビングのシーズンもまもなくです。
そこで今回から沖縄の海の底を覗いてみましょう。
もっとも魚は出てこなくて、海底構造物ばかりですが・・・。
沖縄の海は一二〇本〜一三〇本ほど潜っています。
その時に撮影したスライドの数も三〇〇〇枚以上あるようです。
今回は遺跡ポイント呼ばれる場所の遠景を特集しました。

ほとんどは浮上するさいに、全体像を捉えたものです。
ところで与那国島でダイビングをすることになったのは、友人の作家グラハム・ハンコックの影響です。
話すと長くなるので、『海底遺跡探検記』という本を書き始めています。
ともかく、グラハム・ハンコックに「スキューバ・ダイビングを一緒にやろう!」と強く誘われたのです。

ところが私は泳ぎが苦手です。
小学生の頃に学校のプールでおぼれてしまい、それ以来、水恐怖症でした。
でも大学生の頃、これではいけないと水泳教室に通い、ようやく平泳ぎができるようになりました。
今でも顔を水面下に隠すクロールなどは苦手です。
というわけで、まったく気が進まないのに、グラハムに冒険に参加してくれと言われて、「泳げないから」「海が怖いから・・・」などと逃げては、男の意地でたちません。

そこで、いやいやながら恐怖のスキューバ・ダイビングに挑戦して資格を取ることにしたのです。
グラハム・ハンコックは『エコノミスト』誌の東アフリカ特派員をやっていたころ、防弾チョッキを着て、ソマリアの取材をしたとかで、なかなか度胸があります。
それに英国の騎士道精神を強く持った、闘う男だと思います。
女々しい態度は嫌いですし、女性に優しく、騎士の勤めを果たす男のようです。
私も武士道精神の持ち主で、闘いから逃げませんし、やせ我慢も大得意です。

そこで三カ月ぐらいかけて、ようやくスキューバ・ダイビングの資格を取りました。
この資格を取るのは通常、四日もあればできるのですが、水が怖くていろいろな事故を起こし、三カ月もかかってしまったのです。
水に対する恐怖心を克服するのにずいぶん時間がかかったのです。
今でも黒く深い大海には畏敬の念を感じています。

さてこの海の中の遠景は、与那国島の南側にある有名な遺跡ポイント呼ばれる台地です。
なんだ、全然人工的ではないじゃないか、と思う方もいると思います。
でもやはり、奇妙なところなのです。
与那国島には、主なポイントが七ヶ所ぐらいあるので、二カ月ほど、与那国の海底写真につきあってください。
映像はスライドをスキャナーで取り込んでいるので、解像度はいまいちです。でも最後の方になると、デジタルカメラで撮った写真になるので、鮮明な映像をお見せできると思います。(つづく)