
与那国島の遺跡ポイントを見るときは、まず遺跡ポイントの西側の岸の近くに船を近づけ、全員が一斉に船から飛び降ります。
背中から落ちたり、足から飛び込んだり、いろいろですが、すぐに潜水を始めなければいけません。
素早く潜水するには、浮力を与える目的で身に付けているベストの中の空気を、船にいるときに抜いておく必要があります。
マウスピースに口を当て、ベストの中の空気を吸い出しておくのです。
これをしておかないと、海に飛び込んでも海上に浮いてしまい、潜水するのに時間がかかってしまいます。

遺跡ポイントでは潜水する場所が岸壁に近いので、船は一瞬、エンジンを止めますが、うねりや潮で岸壁に流されます。
そこで、ダイバーたちが早く海面下に消えてくれないと、船が座礁の危険に直面することになります。
ダイバーのベストの空気が抜けていなくて、浮上してくるときに船のエンジンがかかっていると危険です。

ですからダイバーは素早く潜水をしなければいけないのです。それには初心者の場合、船上でベストの空気を完全に抜いておくのがベストです。
ベテランになると、海水に飛び込んですぐに、水圧を利用して、ベストの空気を抜きますが、これはよほど気持ちに余裕がないとできません。
船は、岸壁にぶつからないように、素早く、現場から去ります。
何か事故があっても、助けに来るのは難しいでしょう。
スキューバ・ダイビングでは、ロープを伝わって海底に降りていくのが、一番、易しい方法だと思います。
この方法ならば、少々潮の流れが強くとも安心です。

次に楽なのが潮の流れの無いところでのダイビングです。
湖のような内海なら、安心してゆっくりと潜水できます。
ところが与那国島のダイビングは、ほとんどが強い潮流のある中でのドリフトダイブです。
船から飛び降りると、船は去り、一緒に飛び込んだ人々は、潮に流されるので似たような速度で潜水していかないと、一人だけグループから置き去りにされる可能性もあります。

そう、ドリフトダイビングは中級者向きです。
でも私がドリフトダイビングをはじめたのは、潜水九回目の時でした。だから心臓はバクバク、空気を吸いすぎで、海中にいられる時間も一九〇気圧くらいの空気ボンベを背中にしょって、二〇分ぐらいでした。
なれたダイバーなら、潜水する深さによりますが、四〇分から六〇分は潜っていられるでしょう。
おっと、本題に戻らなくては・・・。
遺跡ポイントの西側に落とされて、一六メートルぐらいの深さの海底に着くと、そこは二枚岩とよばれる巨石のそばです。
写真のように二枚の岩が海底にそそり立っています。

巨大な岩で、高さも一〇メートルはあるでしょう。
二枚岩の前にはトンネルがあり、ここを通り抜けてすぐに撮った写真が、掲載されています。
二枚岩がなぜここにあるのかどのように形成されたのかは謎ですが、まあ偉大な宇宙のことです、自然にでき上がったのかもしれません。
遺跡ポイントに行くには、ここから南に向かい、遺跡ポイントの南正面にいきます。
私たちはよく二七メートルの海底の道路にまず、行ったものです。遺跡ポイント南側の海底は広い道路になっています。

さて、遺跡ポイントの上には三角プールと呼ばれる場所があります。
ここが何といっても、一番人工的に見えます。
西側から近づくと、くぼ地があり、その内側が人工的に切られているように見えます。
琉球大学の木村教授が遺跡ポイントを人工物だとする大きな理由が、この場所にあります。
三角プールの北側には、大きな目玉のような穴が二つ開いています。
これは自然による造作である可能性が高いですが、確かなことはわかりません。
それにしても、水の作用だけでくぼ地にこのような三角プールができるというのは、不思議ですね。
皆様はどう思われますか?
(つづく)
