真の実力者は誰か?
海外でビジネスをする場合、誰が真の実力者かを、はっきりと見極めることが大切だ。それは相手企業のみならず自分の会社内部でも言える。
それでは、海外支社、支店、駐在員事務所の真の実力者は誰だろうか?
通常、「それはもちろん、社長です」「支店長です」「所長です」という答えが返ってくるだろう。だが、果たしてそれは本当だろうか?
実は「真の実力者」は別にいる可能性が強いのである。
確かに日本の国内から見ていると、海外で活躍している駐在員というのは、それだけでひとつのプレステージを持っているように感じられる。異国に住み、異人と暮らし、異国語を操ってビシネスをしているのであるから、何かこちらとは違う思想の持主のようにさえ思える。
だが彼らは国内の社員と、本当にそんなに違うのだろうか? 良く考えてみると、ほとんどの、日本企業の駐在員というのは、5年も経つと帰国してしまう。これでは、大して国内の社員たちとちがっているとは言えないようだ。
それでは、彼ら駐在員の力の源泉はどこにあるのだろうか? 実は、力の源泉の多くは、現地雇いの、現地の人々にあるのだ。
長く勤めている社長秘書だとか、だれそれのアシスタントなどという人は、大体隠然たる権力、勢力を持っている。そして、日本人駐在員よりも、現地事情のみならず、色々な情報に通じている。日本人が次から次へと変わっても、彼らは、長期にわたり勤めているからである。そこで、海外に出張する者は、海外支店などで働く現地の人々の有効な活用を考えるべきだろう。
ます第一に、名前を覚えてもらうこととである。そして、時間の許すかぎり、彼らから情報を得ようと努力することだ。日本から、彼らのためにお土産を持っていくのも良い考えである。
海外事務所に来ていても、自分のところに電話が掛ってきたら、すぐ通じるように、現地の秘書や、電話交換手と、仲良くなっておくとよい。そして飛行機の予約、再確認などを気楽に頼めるようにしておくことだ。
ただし、「日本食のうまい所は?」「お土産を買いたいんだけど……」「ゴルフ場、案内してもらいたいんだが……」「カラオケ・バーはどこ?」などの質問は日本人駐在員に限る。日本人特有のネットワークがあるので、これも知っておく必要があるだろう。
フライト・アテンダントも実力者?
海外旅行の実力者というと、フライト・アテンダント(スチュワーデスやスチュワード)が挙げられる。こういう蔭の実力者を大切にするのも、国際派ビジネス・エグセクテイブの基本だろう。
時々、機内で、フライト・アテンダントをこき使う人がいる。これはどうにもいただけない。なにしろ彼らの仕事は、良く見ていれば分かるが、重労働なのだ。特に、満席の時の忙しさは、気の毒な位である。従って、なるべく彼らの手をわずらわせない様に心掛けることをお薦めする。
もっとも、気分が悪くなったときなどは話が別である。彼らが暇そうだったら、行き先の町の面白いお店だとか、レストランを教えて貰ってもいいのだ。
ところで、機内では楽な服装をすることをお薦めする。ネクタイなどは外し、眠りやすい服装をすることだ。そして靴を脱いでかまわない。本来、欧米では人前で靴は脱がないが、飛行機の中では少しでも楽になるという意味で許されると思う。最近では日本人の真似をしたのか、長距離になると欧米人でも靴を脱ぐ人が増えている。
時差ボケ対策
北米に旅行すると付き物なのが、英語と時差である。英語は勉強すれば上達するが、時差ボケは勉強できないのが難点である。
「今何時だ?」
「夜の9陣だよ」
「そうか、イヤー眠たくって一一」
「時差ポケかい、ジョナサン」
「そうなんだ、困ったよ」
アメリカの小さなコンビューター会社の杜長のジョナサンは、世界中を飛び回る国際派だ。この日も成田空港から都心のホテルに着いたばかりだった。
「時差ボケは、どうやって解消しているのジョナサン?」
「秘訣があるんだよ、シュンユそれはね、到着した土地の時間帯に強引に合わすのさ。それが、一番早い回優方法だと思うよ」
筆者もジョナサンに同感である、しかし、さらに、機内ではなにしろ寝ておく事だと思う。昼だろうと、夜だろうとおかまい無しに・・・。着いたとき、現地が夜だったらさらに寝るのだ。
最近は機内で各種の呼吸法を行うことにしている。これを行うと、不思議と時差ボケにかからないのだ。
時差ボケ対策には、出発前に体調を整えることが大切だ。国際派ビジネス・エグゼクテイプの第一の要件は、頑強な体力なのだ。腕力はそれほど必要ではないが、耐久力は必須。
しかし、いくら体力があっても、海外旅行を前にして歯の治療が終わっていないようでは、先が思いやられる。
旅先で風邪を引くのはまだ許されるが、歯が痛くなってホテルから救急車で病院に運ばれるのはどうだろうか? 費用も高いし、心がけが悪いと言われてしまうだろう。
医療をカバーしている海外旅行保険に入ればよいとも言えるが、それよりも、歯のみならず、体全体の状態を完全にしておくのが基本だ。(つづく)