カードはいるか?
さて、海外ビジネスを上手にこなすには以外と出発前が大切。仕事の準備はもちろんだが、それ以外にも国際免許証の取得など、やっておかなければならないことはたくさんある。
「レンタカーを借りたいんですが……」
「カードはどこですか?」
「現金で借りたいんですが……」
「ソーリー、カードがないとお貸しで
きません、どこでも同じですよ……」
「……」
20年ほど前に、ロサンゼルス空港で、レンタカーが借りられずに、途方に暮
れたことがある。クレジット・カードが無けれぱ、借りられないというのは、今や常識だろう。
海外では、現金は余り頼りにならない面がある。第一盗難に会いやすく、しかも、信用と言ったらその額面までしかない。
それに比べて、クレジット・カードは信用があり便利。出発前に必ずVISA、マスター、アメリカンエキスプレスなどの、国際的に通用する力一ドを手に入れておこう。
レンタカーも、使うことがはっきりしているなら、日本で予約を入れておいたほうが良い。
航空会社はどう選んだら良いのだろうか?
行き先によって、選択の幅は制限されるが、米国に行くなら少なくとも片道はアメリカの航空会社の便を、利用したいものだ。私はなるべき行き先の国の飛行機に乗るようにしている。まあ、なるぺく色々な会社の飛行機に乗ってみるのがよいと思う。色々とサービスも違い、刺激になるし、やがて自分の好きな会社が決まってくるものだ。
ホテルも日本を出る前には決めておいた方がよい。会社の支店があれば、予約を入れておいてくれるだろうが、自分で決める場合には、知名度の高いホテルに泊まったほうが良いと思う。気分もいいし、色々と便利なことも多いものである。(2003年現在では、予約はインターネットを使うことが多い。)
支店や、駐在事務所がないところに泊まるときは、その都市に支店を持つ、商社その他の大企業に知り合いがいると便利である。そういう会社を通じると、3割引ぐらいでホテルに泊まれる事もある。
ヒヤリングの自信は?
英会話で一番難しいのはヒヤリングだと思う。少々英会話に自信のある人でも、アメリカに住んで最初の6ケ月は、ヒヤリングに苦労するものだ。まして、短期旅行者では当たり前である。
そこで、難しいのが飛行機の乗リ継ぎ。空港のアナウンスは、外国生活に憤れた人にとっても、決して聞きやすいものではない。こういう場合の第一の心構えは、「気取らない」事だろう。我慢をしないで、あるいは見えを張らないで、空港の関係者とか、隣の人に確認をすることだ。トランジットの場合は係員のいうとおりに動いていれば、まず間違いはない。飛行機から降りるときに力一ドを渡されるので、そのカードを持っている人々の動きを見ていれば、なんとかなる。だが、乗り換えの時は、自分で待合室内の航空会社のカウンターに行き、次の飛行機の搭乗券を貰わねばならない。下手すると荷物だけ出発し、本人はおいてきぼりを食わされてしまう。
「……だろう」とか「……のはずだ」で、行動をすると、痛い目に合いかねないからご用心。
英会話に関しては、もし自信が無ければゆっくりと確実に知っている単語を用いて喋ることが第一。早口は禁物だ。相手にこちらの意思が伝われば、それで会話は成功なのだから。
第二に、発音は正確にするよう努力すべきだが、欧米人と同じ発音である必要はない。
第三に、相手の言っていることが分からなかったら、出来る限り聞き返そう。でもこれは勇気がいる。筆者もついいい格好をして知ったかぶりをし、大恥をかくことがいまだにある。
第四に、英会話が下手だからといって、劣等感を持つのは止めよう。人間は皆、得意、不得意がある。自分の持っているものに自信を持とう。
第五に、英語の勉強をしよう。言葉というものは、使えば使うだけ身に付くもの。
お金は分散する
ホテルに落ち着いて、シャワーを浴びたら着替えをし、外出準備をするだろう。外出するときは、現金で、大金を持ち歩かないのは当たり前。極力、クレジット・力一ド、旅行者用小切手を使用し、現金は少しにしておくべきである。
タクシー代やチップなど、すく必要になる細かい現金は空港で換金しておくと便利。欧米諸国では100ドル程度。開発途上国なら50ドルで十分。
ホテルなどのこそ泥も、財布の中から、一枚か二枚の現金を抜き取るのが常套手段で、はっきりと分かるような盗み方はしない。旅慣れた人たちは、現金は分散して保管し、鍵の付いた鞄にしまっておく。そして外出時には、必要最小限しか現金を持たないものだ。
大切なものは身に付けておき、アタッシュケースにも入れないほうが良い。さらにアタッシュケースは、床に置かない事をお薦めする。ある旅慣れた商社マンがお店でお金を払うとき、ちょっとアタッシュケースを床に置いたら、「アッ」という問に別のものとすり替えられた、と嘆いていた。
ニューヨークの町中やロサンゼルスの下町を歩くときは、白昼強盗にすぐ渡せるよう、20ドル紙幣などをポケットに入れておく手もある。アメリカでビストルを突きつけられたら、絶対に逆らわないこと。
なお、現金と同じように、バスボート、航空券も、極力持ち歩かない事をお薦めする。紛失すると、現金同様に出てこないからだ。(つづく)