今週の疑問
「第4次世界大戦の始まり(2)」
大地舜
4月21日
それでは誰がブッシュ大統領の背後にいるのだろうか?
戦後復興の担い手として大規模な発注を受けるベクトル社か? それとも、悪名高き軍需産業か? 世界を支配する石油産業か?
もちろん彼らは背後にいるだろう。だが、それだけか?
秘密結社のフリーメーソンが背後にいるのではないか? 米国の大統領を背後から動かしているといわれている米国の外交諮問委員会はどうだろう? イスラエルを支える米国のユダヤ・グループはどうか?
結論から言ってしまうと、「これらすべてが背後にある」のだ。
秘密結社フリーメーソンは御存知の方も多いはずだ。フランス革命やアメリカ独立戦争の背後の力だったといわれているが、真相は曖昧。ただ、フリーメーソンの持つ『自由、平等、友愛』の精神は18世紀以降、世界の政治に大きな影響を与えていることは間違いないだろう。
フランスでは、1940年まで、政治をフリーメーソンが操っていたし、歴代のアメリカ大統領のうち15名がフリーメーソンの会員だと言われている。
フリーメーソンは信仰の自由を主張し、民主主義の普及に熱心で、死刑制度に反対し、歴史的にも独裁者達の敵であった。ヒトラーを敵にしたし、権力を振るっていた歴代のカソリック法皇などとも敵対していた。したがって、第4次世界大戦の思想的支柱となっている可能性は非常に高い。
フリーメーソンの歴史を見ると、統一された団体としての力はそれほどあるとは思えない。むしろ時代から時代へ基本的思想を変化させずに『時を得た思想』として成長しているのが強みのようだ。
フリーメーソンの起源には諸説があるが、古代エジプト文明の思想が現代に伝わっているという人々もいる。
今年の秋に発売される英国の作家グラハム・ハンコックによる『"Talisman: The Sacred Cities and the Secret Faith."』は、フリーメーソンなど秘密結社の歴史的役割について解明した本だ。
さてエジプトといえば、ギザの大ピラミッドのすぐそばのレストランで焼き魚を堪能しながら、3週間旅を共にした米国の人々と歓談したことがある。
そのとき年配の米国人が「外交諮問委員会って知っているかい? アメリカの政治の背後で大統領を操るやつらなんだ。共和党の大統領でも民主党の大統領でも、彼らの言うことにしたがっているそうだ。」と話しかけてきた。「今、アメリカではライフルなどの銃器を取り締まろうとしているが、これもこいつらの考えのようだ。米国人から銃を取り上げたら、どうやって自主独立でいられるんだ・・・情けない世になったものだ」と温厚な60歳代の親父さんはいう。
なに、外交諮問委員会? そういえば私が東京駐在員を勤めている「ニュー・パースペクティブス・クオータリー」の編集長は10年前、30歳代だったが、すでに外交諮問委員会のメンバーだった。いまでは世界を代表するジャーナリスト30名の一人に選ばれている。
この話を聞いてから、この編集長と会うときは、言葉に注意している。いろいろ意見を求められるが、私の言ったことが米国の外交政策に影響を与える恐れもあるからだ・・・ちょっと大げさか。
さて、この外交諮問委員会も私が関係している季刊誌「ニュー・パースペクティブ・クオータリー」も、第4次世界大戦に大きな役割を果たしていることも間違いない。「ニュー・パースペクティブ・クオータリー」は世界の知能を結集したシンクタンクだからだ。
米国のユダヤ・グループも当然、背後にいる。そして今回のイラク戦争に賛成だったにちがいない。理由はイスラエルの周りの国々から独裁者が消えて、民主主義国家群になれば、イスラエルにたいして、「パレスチナ人達を不当に扱うな!」と、強腰で望めるからだ。つまり和平工作がしやすくなるのだ。
日本は第4次世界大戦に参戦しているという自覚もなく、すでに参加している。今後も第4次世界大戦の主役の一人となっていくのは確実だ。だが、現在のように無責任・無自覚・無節操でいいのだろうか?
実を言うと、日本はまだ民主主義国家としては中途半端だ。半民主主義国家なのだ。たとえば、裁判所の仕組みは英国方式で裁判官が判断を下すが、本格的な民主主義になったら、陪審員というランダムに選ばれた大衆によって裁かれるのが自然だろう。
日本は「人々の、人々による、人々のための政治」ではなく、「官僚の、官僚による、官僚のための政治」になっている。国民に、真の民主主義を達成する自由は与えられているが、大衆にはフリーメーソンに見られるような啓蒙思想が不足しており、したがって意志も不足している。したがって、日本の外交も内政も無責任・無自覚・無節操のまま推移していく。
第4次世界大戦はすでに勃発している。独裁者達との戦いだ。日本も参戦している。日本は経済的利益だけを考えるのではなく、地球を経営する重要な一員だという自覚が必要だ。日本は世界的にも貧富の差が極めて少ない北欧と似た、自由国家の一つ。これからは自衛隊の防衛力を高め、積極的に地球の経営に参画し、独自の視点で意見を述べ、地球のあり方をデザインしていくのが日本の務めなのだ。
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