第五回:新ガイア理論
地球に存在する大量の水の謎を如何に解けばよいのだろうか? 答えは、「鶏か卵か」の問題に隠されている。
誰も、「鶏と卵」の問題を真剣には悩まない。なぜなら、「鶏と卵」は長い年月をかけ進化してきた生命体であり、どちらが先かなど問い掛ける事自体が無意味だからだ。
地球に関しても、まさに同じ事がいえる。快適な気温が海洋を作ったのでも、海洋が快適な気温を作ったのでもない。快適な気温と海洋の存在は、相互に絡み合って進化して初めて可能になるのだ。言い方を変えれば、海洋の存在と快適な気温こそ、地球が生命体である証拠なのだ。
つまり、地球は海洋を血液として循環させる事により、体温を維持し生命を保っているのだ。もちろん海洋は、血液と同じように栄養の運搬にも一役買っている。 雨として陸地に降った水は、その溶剤機能を利用して陸上のさまざまな物質を溶かし込み、さまざまな浮遊物・生物と供に地球の毛細血管=川を流れ、やがて海洋に注ぎ込む。海洋生物は、それを利用して生命の糧とする。
やがて、海洋生物の一部は陸上生物の餌となり陸上に運ばれる。鮭のように自分から川を遡り、陸上生物の餌となる物もいる。陸上生物が死ねば、土に戻り、再び雨に洗われる。
地球にとって海洋と川、そこを流れる水は、見事に生物の循環器系統の役割を担っているのである。
ところで、生物の一般的な定義は「生殖と代謝を行う物」である。今まで見てきたとおり、地球は代謝を間違いなく行っている。では、地球を生物として捉えた場合、もう一方の定義「生殖」はどうなるのだろうか?