第六回:テラフォーミング
生殖とは即ち自己複製能力をさす。果たして、地球に自己複製能力は存在するのだろうか? 一見、そんな能力が、惑星である地球にあるとは信じがたい事だが、あるのだ!
テラフォーミングと言う言葉を聞いた事があるだろうか。火星や金星などの環境を、人工的に人間の住める環境に変えてしまおうという構想だ。実に壮大な構想だが、現実的な問題として研究が進められている。
特に火星に関しては具体的な構想がなされている。火星には大量の二酸化炭素が存在し、地中に大量の氷が閉じ込められていると考えられている。その二酸化炭素を気化させて、温室効果を作り気温を上げ、氷を溶かし植物の同化作用により、快適な気温と人間が呼吸可能な大気を作り出そうというのである。
もちろん現段階では、机上の計画でしかないが、決して実現不可能な事ではない。又、近い将来、人類が火星のテラフォーミングを始めるのも間違いの無い事だろう。こうして、人類が火星のテラフォーミングを完成させた時、地球からみれば、紛れも無く自己複製能力を持ったことになる。
つまり、地球にとって人間は自己複製能力を完成させる為の生殖細胞にあたるのだ。火星を卵子にたとえれば、人間は精子というわけだ。
このように考えると、地球は大人になる一歩手前まできている事になる。
生物が「生きたい」と言う願望とは裏腹に、ガン化した細胞の裏切りによって死ぬ事がある。地球だって大人になる前に病気にかかり死ぬ事があるかもしれない。どのような生命体にしろ幼児期の死亡率は比較的高い物だ。せめて地球の生殖細胞・人間には、ガン化しないよう努力してもらいたいものである。
ところで、惑星生命体・地球は単独で誕生し進化したのだろうか? やはりそんな事は無いだろう。それがどの様な生物だったかは別にして、他の惑星生命体と共生する生命体によってテラフォーミングされたのは間違いない事だろう。
