kitombo.com | カルタゴ皇帝ゴンの世界 | 2004年5月17日
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カルタゴ皇帝ゴンの世界
「海の人類史14」

カルタゴ皇帝ゴン
5月17日

新大陸の発見
 遅くとも6万年前には、旧大陸の隅々に到達した現代人ホモ・サピエンス・サピエンスが次に向かった先は、新大陸つまり南北アメリカ大陸である。従来の説だとアメリカ大陸に最初に人類が到達したのは、1万2000年前以降の事で、氷河期で陸続きだったベーリング海峡を渡った北東アジア人(北東モンゴロイド)により陸路行われたと考えられていた。つまり、それ以前は南北アメリカ大陸にヒトは住んでいなかった事になる。
 現在のアメリカ先住民が、北東モンゴロイドの特徴を備えている事を考えれば、このような移住が行われた事は明らかで、確実な出来事と考えてよいだろう。しかし、従来の説の問題は、この移住以前の移住や別ルートの移住が無かったとされている事である。
 なぜなら、それ以前は厚い氷河がカナダを覆っていたため、陸路アメリカ大陸を南下する事は不可能だったからだ。このような考えは、アメリカ大陸への移住は、陸路以外に考えられないと言う前提に基づいている。勿論そのような前提は、間違っていたのだ。その事を証明する数々の新しい事実が明らかになりつつある。
 最近、アメリカ大陸からも、かなり古い人骨が発見されだした。有名なものでは、約9300年前とされるケネウィックマン(写真)である。中には1万2000年前より古いと考えられている物もある。そして、これら古い人骨の研究が進んだ結果、初期のアメリカ先住民は、北東モンゴロイド系とは、異なる特徴を持っていたことが明らかになった。
 まず、最も話題を集めているケネウィックマンから、話をすすめよう。この人骨は、アメリカ・ワシントン州で発見されたもので、発見当初、白人の特徴を備えていると話題になった。しかし、後の研究からは、日本のアイヌ人やポリネシア人により近い事が判明し、古モンゴロイド系であると考えられるようになった。(詳しくは黄トンボコラム内ケネウィックマン及び楽園を求めた縄文人参照)
 又、ケネウィックマン以外にも、似たような人骨が続々と発見されだした。2002年にも、メキシコでアメリカ最古級になる1万3000年前の人骨が確認あされている。この人骨は、1959年以来メキシコシティーの博物館に飾られていたものだが、人骨の特徴が現在のアメリカ先住民に似ていない事に気づいた研究員が、年代測定を行った結果、予想通り非常に古いものである事が確認されたのだ。
 古モンゴロイドとは、北東モンゴロイド集団がアジア全体に広く拡散する前から、日本を含む東南アジアやオセアニアに広く分布していた人々をさす。日本の縄文人も、この古モンゴロイド集団に分類される。オセアニアを除く、東南アジアや東アジアの現在の住民は、基本的には、古モンゴロイドと後に南下してきた北東モンゴロイドの2重構造を持っているといえるだろう。
 最近までは、このような二重構造がアメリカ大陸にも存在するとは、まったく考えられていなかったが、化石記録を見る限りアメリカ大陸にも二重構造があった事になる。つまり、北東モンゴロイドがベーリング海峡を渡りアメリカ大陸に到達したとき、そこには、既に古モンゴロイドが住んでいたと考えるのが、最も理にかなった解釈である。
 では、古モンゴロイド集団は、どのようにしてアメリカ大陸まで到達したのだろうか。陸路渡れなかったとすると、自ずと手段は航海に限られてくる。今まで見て来たとおり、水生類人猿としてスタートした人類にとって、航海はお手のものである。しかし、これまで、人類が行って来た航海と比べ、広大な太平洋を横断する事は、桁違いの大航海であることも事実だ。

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