kitombo.com | カルタゴ皇帝ゴンの世界 | 2005年9月5日
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カルタゴ皇帝ゴンの世界
「最後の審判8」

カルタゴ皇帝ゴン
9月5日

 コンピューター社会の脅威は、自然災害だけとは限らない。毎日、世界で数多くのコンピューターが、ウイルスに感染している事実も無視できない脅威なのだ。考えてほしい、コンピューターウイルスを作っているのは、個人レベルのクラッカーなのだ。何の後ろ盾もない、個人が作成したウイルスによって、毎日、数知れないコンピューターがダウンしているのである。
 もちろん、世界中のソフト会社が即座にワクチンを開発し、ウイルスに対応している。しかし、次から次へと新しいウイルスは出回り、いくら追いかけても追いつけない状態が続いている。今まで、世界を揺るがすような重大な問題が起きていないのが、不思議なくらいなのだ。
 もし、コンピューターウイルスの開発を組織だって行ったとしたら、どうなるだろうか。たとえば、テロ支援国家が、軍事予算をつぎ込んで兵器として本格的に開発したら。そのウイルスを、世界中に散らばった工作員が、一斉にばら撒いたとしたら。これほど、威力のある兵器は無いのではないだろうか。もちろん、ウイルスでは特定の国のみを攻撃する事など不可能なので、自国を含むすべての国を攻撃することになる。しかし、だからと言って、このような事を考える国が出てこないと言う保証は無い。むしろ、このような破れかぶれの無法国家がいつ現れてもおかしくないのが、現状である。
 そして、恐ろしいウイルスは、コンピューターウイルスだけではない。本物のウイルスの恐怖は、数段上である。近年、エイズ、サーズ、エボラウイルス、鳥インフルエンザと毎年のように、新顔の病原体が出てきて、世界中で多くの犠牲者を出している。これも高度な文明がもたらしている災害の最たるものだ。
 地球上には、当然のように未だ隠れ潜んでいる膨大な数のウイルスが存在するのだ。人類の活動が活発になるにつれ、そのようなウイルスと出会う可能性はますます高くなってくる。そして、一旦未知のウイルスに人間が感染すると、その活発な活動能力であるが故に、瞬く間に世界中に広がる可能性があるのだ。近年の状況を、考えると誰にでもこの恐怖は実感として感じられるだろう。

 現在、最も差し迫った恐怖は、新型インフルエンザである。インフルエンザは、これまでにも定期的に新型が現れて、人類を苦しめてきた。新型インフルエンザは、元々は鳥のインフルエンザである。最初は、鳥同士でしか感染しない。やがて、鳥同士で感染を繰り返しているうちに、突然変異を起こし家畜や人に感染する物が出てくる。しかし、この時点では、あくまで鳥のインフルエンザなので、鳥と接触しない限りは、感染する事は無い。だが、ウイルスの変異速度は速い、鳥から家畜や人への感染が繰り返されているうちに、必ず、家畜同士や人同士で感染可能な変異種が出てくる。新型インフルエンザの誕生である。
 2004年始めの鳥インフルエンザの世界的大流行は、鳥から他の動物に感染するまでの段階に達しているのだ。家畜から家畜、人から人への新型インフルエンザの誕生は、もう間近な事なのだ。人間にウイルスの変異を阻止する手立ては無い。近い将来、新型インフルエンザウイルスが大流行する事は間違いのない現実なのだ。そして、現在の人類の移動形態は、スペイン風邪大流行の頃とは、比較にならない。
 被害を最小限に留めるために、今から万全の準備が求められるだろう。しかし、空を自由に飛ぶ鳥の移動を止めることはできない。しかも、インフルエンザのワクチンを作るには、鶏卵は必要不可欠のものなのだから皮肉な物だ。
 更に、自然界から押し寄せてくるウイルスの脅威のみならず、人工的に作られるウイルスも脅威なのだからどうしようもない。天然痘やその他のウイルス兵器が、いつ何時、ばら撒かれるかも知れないのだ。エイズウイルスは、致死力が高い上に潜伏期間が長い。このようなウイルスは、知らない間に感染が広がり大きな被害をもたらす。しかし、エイズウイルスは、感染力が極端に弱い。このおかげで、人類は助かっているのだ。致死力が高く、潜伏期間が長く、感染力が高いウイルスが出現したら!一巻の終わりだろう。人類の築いてきた文明など、もろく崩れ去るかもしれない。
 われわれの太陽系は、秒速約220kmの速度で、銀河系の中心を軸に回転している。この速度だと約2億5000万年で銀河系の周りを一周する計算である。恐竜は、太陽系が銀河系を半周以上する期間を生き抜いた。はたして、人類はどれぐらいの期間を生き抜くことが出来るのだろうか。せめて恐竜並みの期間を生き抜いてほしい物だ。そして、人類絶滅の後には、新たなる進化が待ち受けている事は間違いない。

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