kitombo.com | カルタゴ皇帝ゴンの世界 | 2006年12月25日
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カルタゴ皇帝ゴンの世界
「偉い博士シリーズ」

カルタゴ皇帝ゴン
12月25日

登場人物
1. 偉い博士
2. 伊藤さん

テレポテーション
「伊藤さん、本日は偉大なる実験に参加してくださり感謝いたします。今日あなたは、史上初のテレポテーションの体験者となるのです。」
--いやー緊張してきましたよ。一瞬で、アメリカまでいけるなんて夢みたいです。でも入国審査どうするんすかね?
「そんな、些細なことは気にしない。この実験が成功すれば、あなたは文字通りスーパーヒーローですよ。お姉ちゃんは、言い寄ってくるし、お金もがっぽり稼げます。」
「それでは、そろそろアメリカの実験室と中継をつなげます。いいですか、向こうに着いたらすぐにカメラに向かって元気なことを合図してくださいよ。」
--分かりました。それではお願いします。
「では、転送装置に入って下さい。転送に本来音はしないのですが、スタートレックの転送装置の音をBGMとしてつけたので、ムード満点ですよ。」
「転送実験開始!スコッティー、ビームアップ! ビーン」 
「アメリカの伊藤さーん、気分はどうですか?」
--たまげたなー、本当に一瞬でアメリカについちまったよ。博士、元気ですよ。痛みも何にも感じず突然風景が変わりました。すごい!
「実験は、大成功です。そのまま、記者会見場に向かってください。」
--おいおい、ちょっと待てよ。つか、俺 まだここにいるじゃん。
「あ 日本の伊藤さん、実験は大成功です。あなたはアメリカに、記憶から分子構造にいたるまで正確に無事転送されました。」
「ただこの装置の問題点は、オリジナルが自動で消去されないと言うことなのです。何せまだ実験段階なので。」
--ちょ ちょっと待ってよ。それじゃ俺が二人できたって事じゃないか?
「心配ご無用!オリジナルには、別の方法で死んで・・いや消滅してもらいます。」
ズドーン・・・

空飛ぶ円盤
--博士、なんか転送実験以来、自分が変わったような気がするんすけどね?
「ドキィ! そ、それは気のせいだよ。何事も初体験では、自分を見失いがちなもんだ。」
--そおっすかね・・ ま、確かに講演会や何やらでがっぽりもうけさせて、もらったので文句は言えませんね。ほんで、博士、転送装置にも勝る世紀の大発明って、何です?
「実は、転送装置でもうけた金で、長年の夢だったある物を完成させる事が出来たのじゃ!」
--何すか?もったいぶらないで早く見せてくださいよ。
「ジャーん、トゥーレタキヨネーター駆動式扁平円盤状飛行装置なのだ・・・」


--す、凄い。また、でっかいもの作りましたね。このハンバーガみたいな物なにっすか?
「平たく言えば、空飛ぶ円盤だ」
--空飛ぶ円盤!あのロズウェルに落っこちた奴ですか・・ でも派手だなー
「実は、ひそかにナチスドイツの円盤の設計図を手に入れていたのだ。資金が無くて実現に手間取ったがな。」
--ナチスドイツの円盤 なんで、ナチスがそんな物持ってんですか?そんな物持ってたら、戦争に勝ったでしょうに?
「実は、ナチスは、ひそかにチャネリングを通して、火星人とコンタクトを取っていたのだ。そして火星人の超テクノロジーを手に入れていた。ロケットにジェットエンジン、核兵器などだ。これらは、火星人に教えられた理論を元に、ドイツで設計されたものなのだ」
「しかーし、空飛ぶ円盤の理論は、あまりに難しすぎたので、火星人の設計をそのまま採用したのじゃ。それが間違いの元だった。円盤の開発には失敗してしまったのであーる」
--火星人の設計どおりに作ったのに、何でだめだったの。
「そこが味噌なんだよ。奴らは、火星の重力が地球の1/3だと言う事を忘れておったのだ。つまり、設計図どおりに出来たのは良いが、飛行能力が足りなかったと言うわけさ。」
--なんか、すんごい事やる割には、抜けてますね。
「すぐに、間違いに気づいて再設計したのだが、試作機が出来る頃には、すでに敗戦間際で、実戦への投入は間に合わなかったのだ。」
--それで、原理は何ですか?どうやって飛ぶんです?
「ナチスの円盤には基本的に、理論が良く知られているコアンダー効果を利用した物と火星人のテクノロジーを利用したものの2種類有ったのだが、これは、火星人のテクノロジーであるトゥーレタキヨネーターと言う駆動方式を採用したものだ。」
--でも、博士。いったいどうやってそんな設計図手に入れたんですか?
「ふっふっふっ・・前にも言っただろ。私は、謎の秘密組織のミスターMから情報提供を受けているのだ・・・! これ以上詳しい事を話す事は出来ん」
「ところで、今日、伊藤さんを呼んだのは、ほかでも無い。この空飛ぶ円盤 ハウニブーマークUのテストパイロットになってほしいのだ。」
--テストパイロット?転送実験の時は、ただじっとしてるだけで良かったけど、こんなもん運転できるんすかね。普通免許しか持ってませんよ。しかもオートマ限定。
「大丈夫、操縦はいたって簡単。まったく自動車と同じだ。右がアクセルで左がブレーキ、ウインカーにワイパーの位置も同じだ。あとは、設定高度をこのダイヤルであわせて、ハンドル操作をするだけだ。簡単だろ?」
--確かに。何もここまで車に似せる必要もないと思うが
「それでは、早速初飛行の準備だ」
--博士、準備完了。このダイヤルで設定高度をあわせれば良いんですね。高度20mにセットします。・・・おおーすげー本当に浮いたよ。博士、スムーズに浮き上がりました
--飛行開始します。
「伊藤さん、乗り心地はどうだね。」
--博士、音も静かで乗り心地は良いですよ。でも、なーんか円盤の割には高度が一定だと、動きが平面的じゃないっすかー。テレビの戦闘機みたいにバーンと飛び上がって、ババババーンと出来ないんすかね!
「やっぱ、そうか。次回は、ダイヤルじゃなくてレバーで高度を操作できるようにしておくよ」
--博士、断崖絶壁がこの先にあります。いよいよ大空に飛び出します。
「ちょっと待ちたまえ。その設定高度は地面からの物だ。地面の高さが変わると当然それにあわせるぞ」
--うあー博士、円盤が落っこちるよー
「遅かった。こちら博士、伊藤さん応答願います・・・・ヤバイ、どうやら気絶したようだな。リモコンで回収じゃ」

火星探検
--博士、先に言ってくださいよ。まったく、死ぬかと思いましたよ。
「いや、すまん。今度は、レバーで自由に高度が操作できるように改造してある。もう地面の高さが変わっても大丈夫だ。」
「そこで、だ!伊藤さんには、いよいよ世紀の大冒険に旅立ってもらう!」
--今度は、世紀の大冒険すか。ほんで持って、どこ行きゃ良いんです?
「伊藤さんには、火星へと旅立ってもらう。人類初の火星探検だ。このハウニブーマークUの威力を持ってすれば、火星に3日で到達できる。」
--すげー火星飛行か。英雄になれるな。でも博士、どうやって火星まで行くんです。火星に行く道なんて知りませんよ。
「そこだよ伊藤さん。私も天文学は専門外なので、そこが苦労したところなのだ。しかーし、名案を思いついた。二日後にNASAの火星探査機マースエクスプローラー22号が打ち上げられるのだ。それを追っかけていけば、迷う事無く火星まで到達できると言うわけだ。」
--さすが博士、名案ですね。NASAなら間違い無いですね。でも見失ったりしないですかね。宇宙で迷子はいやですよ。
「だいじょーぶ、視界が良くなるように今度は、サンルーフを取り付けてある。それにレーダーによる自動追尾も完備だ。この四角い枠にターゲットを補足したらロックして、あとは、このダイヤルで追跡距離をあわせるだけだ。」
--又、ダイヤルっすか。ダイヤル好きですね。しかも、前の高度のダイヤルに追跡距離と書いたテプラ貼っただけじゃん。

二日後:
--博士、発進準備完了!マースエクスプローラ22号のカウントが始まりました。
3・2・1・ゼロ 発進!
「こちら博士、こちら博士、伊藤君、応答願います。」
--(いつの間にか君付けかよ)はい、こちら、軌道上の伊藤です。マースエクスプローラー22号を、目視で追跡中。まもなくターゲットボックスに捉えてロックします。
「了解」
--こちら伊藤、ターゲットをロック完了です。でも博士、なんかやけに遅いですよ。だいじょうぶなんすかね。
「大丈夫!ニュースによると、マースエクスプローラーは、火星への軌道に無事乗り、順調に飛行を開始したそうだ。1年2ヵ月後には、火星到達だ。」
--なにー!!博士、3日で火星に行けるって行ったじゃいないですか・・
「それは、ハウニブーマークUの最高速度での事だ。ナビがついとらん以上、探査機に付いていくしかあるまい。」
「食料その他必要なものはトランクに入れてある。暇つぶしになるようダッシュボードに本も入れてある。それからビールは、座席の下だ。それでは、無事火星に到達したら又連絡してくれたまえ。」
--博士、博士・・・

1年2ヶ月後:
--博士、博士、起きてくださいよ。
「だ、誰だー」
--誰だじゃ無いですよ、忘れちゃたんですか、伊藤ですよ。
「おお、伊藤君か。すっかり忘れておった。無事火星に着いたかね。」
--いま、火星軌道上です。探査機二つに別れて、片割れは火星に降りていきましたよ。どうします?
「しまった、何処に着陸したかわかるかね」
--あんな、ちっちゃな物、何処に行ったかなんて判りませんよ。
「仕方ない。それでは、着陸目標を教えよう。シドニア地域に着陸するのだ。」
--あの人面岩があるとこですね。ほんで、どうやって探せば良いんです。
「そうだな、火星の地図を渡すのを忘れていた。今から送るからメールアドレスを教えてくれ。」
--了解
--あのー博士、添付文書のダウンロードに、めちゃくちゃ時間がかかってるんですけど。
「そりゃ、仕方ないだろ。何しろ惑星間通信なんだから。もうちょっと我慢しなさい。」
--博士。赤いマークが付いた所ですね。今から降下を開始します。
「どうだね、人面岩は見えるかね」
--はい見えます。でも人面岩と言うより、なんか猫系の顔ですね。ところで、博士、着陸の仕方聞いてなかったんですけどね。
「そうだ確かに前回は気絶したまま着陸したのだったな。着陸は、簡単だ適当に地面が近づいた所で、ハザードの横にある着陸と書いてあるボタンを押せば、着陸脚が出てくる。そのまま高度を落とせば、着陸OK」
--簡単ですね。それじゃ、人面岩の横に着陸します。ガターン!着陸完了。こちらシドニア基地、博士応答願います。
「伊藤君、着陸おめでとう。世紀の瞬間だ。何か、歴史に残る名言を考えているかね。」
--歴史に残る名言ですか?あのアームストロングやガガーリンが言ったやつですね。・・えー、こちらハウニブーマークU、火星は赤かった!繰り返す火星は赤かった!
「もういい、それより、まわりはどうだね。何か人工物らしいものは見えるかね。」
--ハイ博士、すぐ近くになんか機械の塊がありますね。
「なにー、すぐに写真を撮って送るのだ!」
--了解、さっきのメールに返信すれば良いですね。
「うおー!こ、これは、マースエクスプローラー22号着陸船とかいてあるではないか!」
--ほんと、奇遇だな。おんなじところに着陸したんですね。
「待てよ、NASAが、ここに着陸したと言う事は、やはり、ここには何かが隠されていると言う事だ。」
--博士、それでは早速探査を開始します。宇宙服は何処ですか?
「それが、伊藤君。ロシアから中古の宇宙服を買う予定だったのだが、税関で引っかかって、間に合わなかったのだよ。」
--ここまで来て、外に出られないんすか。どうやって探査すれば良いんです?
「双眼鏡を積んである。それで周りを観察してくれたまえ。」
--博士、伊藤です、マースエクスプローラーの着陸船から、なんかローバーのようなものが出てきて、こちらに向かってます。
「何、NASAに見つかったかな、大騒ぎになるかもしれないぞ」
--大変です。ローバーからドリルが出てきて、ハウニブーに穴を開け始めました。
「それはいかん、緊急離陸だ」
--了解、緊急離陸を開始します。ガシャーン ウィーン! 危なかった。もう少しで穴あけられるところだよ。博士、そろそろ帰っても良いですか?帰りは、どうやって帰るんですか? 
「えーあなたのおかけになった電話番号はただいま使われておりません。シーン」
--博士、博士、博士ー・・

一週間後:
「喜びたまえ伊藤君。ついに帰る方法が見つかったよ」
--ビ、ビックリした。もう帰れないのかと心配してましたよ。ひどいじゃ無いですか博士、かえる方法も考えないで乗せるなんて。
「イヤーすまん。でももう大丈夫。双眼鏡でオリオン座の方向を見てくれ。三ツ星の近くに、彗星が見えるはずだ。」
--彗星ですね。あーありました。肉眼でも見えます。
「今日の新聞によるとその彗星は、関谷池彗星と行って。地球に接近するそうだ。その彗星にくっついてくれば、無事地球に帰れる。」
--また、追っかけるんですか。なんか原始的だな。

三ヵ月後:
--博士、地球が見えてきました。手動操縦に切り替えて、地球に向かいます。
「了解、大気圏に突入するときには、ゆっくりやるんだぞ。耐熱仕様には出来ていないから。」
--博士、今、日本上空にいるんですが。上から見ても住所書いて無いし、何処が研究所かよくわからないですね。カーナビぐらいつけてくださいよ。
「確かにわかりにくいかもな。ネットでグーグルマップを開いて、研究所付近の衛星写真と比較しながら降りてきなさい。」
--了解、名案ですね。さすが博士、頭良い!

地球で:
--博士、学研ムーに我々の記事が出てますよ。「NASAの火星探査機、打ち上げ直後から謎のUFOに付きまとわれる!」「UFOは着陸船を追ってすぐ横に着陸」「NASAはローバーを、調査に向かわせるが、サンプルを採取しようとしたところ、突然通信を断った」
ヤバイ、博士、離陸の時にローバー壊しちゃった見たいですね。NASAが知ったら怒るだろうな。
「確かにそうだな、何億円もする探査機だからな。今回は火星探査の事は、秘密にしておこう。」

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