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グラハム・ハンコックによる紹介

 何年もの間、様々な場所を訪ね、遺跡の発掘現場で調査を行い、古代の神話と伝説における難問についてあれこれ考えを巡らした末、私は人類の先史に対する主流派の理論、つまりすべての学校や大学で教られている理論に甚大な誤りがあるのではないかと疑うに足る根拠を多く見出した。こうした主流派の理論は、無数の変種を伴って地域独特の変化を遂げているが、それらすべての背骨を形作っているものは同じである。それは、人間の状態および我々の過去全体に関する固定化した考え方であり、それによれば、現代の先進文明は何千年も直線的に続いてきた社会的および技術的進化の産物であるとされている。私の友人のジョン・ウェストはしばしば、こうした主流派の見解を"昔の間抜けな洞穴人間から賢い私たちへと、前へそして上へと進んできた"と短絡的にとらえていると風刺する。

 私は、別の考え方も有益な考察の対象と成り得ることを示すために様々な本を書いてきた。歴史学者たちが言う通り、人間社会は直線的に、そしてほとんど途切れることなく原始から"賢いもの"へと進化してきたのかもしれない。だが、そうした過程の中で大きな中断があった可能性も同様に存在し、その中断が、歴史学者が扱う対象である過去に関する記録に大きなゆがみを生じさせ、過去が"編集された"可能性も捨てきれない。正直なところ私にはなぜそうなのか正しく理解することが全くできないでいるのだが、歴史学者たちはそうした提案に対して激昂する。彼らは、細かい部分で小さな間違いを犯したかもしれないが、歴史および先史について彼らが私達に示す全体像には絶対に間違いはないと主張する。私はこれまで、こうした姿勢がいかに重大な誤りと成り得るかを示そうとしてきたし、"失われた"偉大な文明がはるか昔に繁栄し得たこと、そしてその文明が完全に破壊されたために存在そのものさえも忘れ去られてしまった可能性があるという考え方を支持する証拠をできるだけたくさん集めようと努力してきた。

 私は、私の主張のあらゆる段階を支持するために、脚注という形で詳細な論証を行なっていくつもりだが、私の本が扱うものと扱わないものとの区別をはっきりさせておきたい。

 もし、あなたが"双方の言い分"に対し、新鮮味の全くない"バランスの取れた"、客観的な見解を期待しているなら、私の本を読むべきではない。

 私は、今の教育システム、メディア、そして我々の社会全体というものは共闘して伝統的な意見を強力に支持し、何の疑問もなく受け入れるという前提に立っている。私自身や、ジョン・アンソニー・ウエスト、ロバート・ボーヴァルといった数少ない私の仲間たちが声高に主張し始めるまで、全くと言っていいほどそうした意見に対抗する見方がなかったのだ! そして、一部の人々の注目―それと多少のテレビでの放映時間―を得ることができた現在でもなお、私達はあらゆる意味で少数派であり、装備も圧倒的に足りないのである。

 だから私は、"バランスが取れている"、"客観的である"ことが私の仕事であるとは思っていない。むしろ、失われた文明の存在を証明するための強力で説得力のある実例を提供することで、これまで不均衡だった状態を、幾分バランスが取れ、客観的な状態にするという作業を行なっているに過ぎないと考えている。世の中には、十分な給料を得て、所属する大学の学部の設備や特権を利用できる数多くの学術"専門家"が存在するが、彼らの一生の仕事は、先史に関する伝統的な理論に半永久的にうわべの改良を加え、それを確認し続けることである。こういった学者たちと、お堅いメディアで仕事をしている彼らの多くのファンと仲間は、失われた文明の存在を支持する発言をしようとする者たちに対し、ドーベルマンにも劣らぬ激しい攻撃を躊躇なく加える。こうしたドーベルマン達はまた、私達、つまり"異なる意見を有する歴史学者"を、自分達の主張に有利な証拠だけを"選択し、そうでないデータを無視したり、場合によっては歪めて提示したりする"えせ科学者"であると非難すると同時に、(例えば、ギザのピラミッドの天文学的な配置といった)、これまで定着してきた考え方に異を唱えるようなあらゆる証拠を組織的に無視してきた。

 読者は、こういった攻撃に関する判断を、自らの意思でしなくてはならない。一方、こうした敵意に満ちた状況において、真剣な議論に値するものを提示することが私の仕事であり、真の責務だと強く感じている。つまり、あらゆる方法を用いて歴史に関する伝統的な理論を排斥し、それに疑問を投げかけ、最も雄弁で説得力のある事実を挙げて失われた文明の存在を立証しなければならないのだ。もし私が間違っているなら・・・それもよし! このドーベルマン達に、私が間違っていたと証明してもらおうではないか。あるいは、私が間違っていたと一般の人々を説得してもらおう。結果はどうあれ、学術界のエリート―歴史学者、エジプト学者、考古学者―に、これまで疑いを持たれることのなかった先史に関する彼らの理論や推測を擁護させ、研究が尽くされ一般大衆に公開されたベストセラーという形で、一連の対立する理論に直面させることの一翼を担えたことは喜びである。

 結果がどうなるか、それはもちろん定かではない。それでもなお、主流派の学者たちが事実を無視し、誤って伝えているという証拠は長期にわたって積み上げられ、消えることなく闇の中で静かに存在し続けるのである。ひとつひとつの小さなかけらが大きな塊となり、それが、私達が学校で教えられた歴史の起源と大きく異なることを暗示し始める。この主流派と見解を異にする過去においては、歴史学者たちが私達に信じさせようとするものとは違い、エジプト、メソポタミア、インダス渓谷、そしてコロンブス以前のアメリカの文明は自然発生的に、つまり突然発生したものではないかもしれない。むしろ、代々受け継がれ―記憶のかなたに追いやられた―それ以前から存在した文明から伝えられた文化と知識の共有遺産から受けた恩恵であるという可能性を考慮しなければならない。

 1990年代に出版した私のすべての本、『神の刻印』(凱風社)、『神々の指紋』(翔泳社)、『創世の守護神(Keeper of Genesis)』(翔泳社:アメリカでのタイトルは"The Message of the Sphinx")、『惑星の暗号』(翔泳社)、『天の鏡』(翔泳社)の中で、何らかの形でこのテーマを扱ってきた(それぞれの本の表紙をクリックすれば詳細な情報が得られます)。私はこうした研究から、人類は実際に歴史の重要な出来事を忘れてしまったに違いないとの結論に達した。私はこれまで、最終氷河期終盤―12,000年前よりもさらに前の時期―に、文化的に進んだ海の文明が地球上の各地で栄え、海に近く、海岸線で守られた場所に主として居住していたという可能性がある。そしてこの文化は、それ以前の約10万年間、北欧と北米を最大3マイルの厚さで数百万平方マイルにも及ぶ広さで覆っていた広大な氷床が溶け、急激な海面の上昇によって地殻変動を起こすような洪水が連続的に発生し、そのほとんどが消え去った。

 著書の中で詳述した理由により、山の高さまでにも及び、事実上の人類滅亡を引き起こした巨大洪水が世界中の600以上の神話と伝説に語り継がれているのは、最終氷河期の最期(それ以降ではない)の鮮明で恐ろしい記憶であるとほぼ確信をもって言える。

 現在、考古学者達は、以前は乾いた土地であった、海のはるか沖合に人類がかつて居住していた証拠を発見し始めている。私は、こうした場所こそ、失われた文明の紛れもない名残が見つかる可能性が最も高い所だと考えている。『天の鏡』の第12章で、現在では世界中で広く知られることとなった与那国島(日本の沖縄近海)の海底構築物に関する初期調査の報告をした。最下部からの高さが27メートルある巨大な海底露岩には、階段、広場、そして通路が巧みに作られているように見える。これは人の手によって作られたものなのか、それとも自然のいたずらなのか? いつ頃、陸上にあり、そしていつ水没したのか? これが人工物だとすれば、どういった目的に使われたのか?

 こうした疑問に関しては、議論を呼んでいる日本の海底遺跡だけでなく、特にミクロネシアのポンペイ沖やタヒチのライアテアやフアハイン沖など、太平洋全体の神秘の巨石文化遺跡を対象とした新しい本の中でさらに追究することとなった。サンサと私はさらに、バハマ諸島周辺の海底遺跡があると考えられる場所を以前にダイビング調査したが、2000年はイギリス周辺、地中海―特にマルタ島とモロッコの沖、インドネシアおよびマレーシアの周辺海域(大陸並みの広さを持つ旧スンダ棚:氷河期の終わりに極めて短期間で海面下に没した)、それにインド周辺―特に、インドの北西、はるかかなたの洋上に位置する聖なる地ドゥラカラの調査を継続的に行おうと考えており、これは海底都市全体の発掘を数年かけて行なっているインド国立海洋学研究所と協力して調査することになる。新著、「アンダーワールド」は2001年9月または10月の刊行を予定している。それまでの間、このサイトを定期的に更新し、現在も進行中の探検の中で撮影されたサンサ・ファイーアの写真の幾つかを紹介していくつもりである。

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