人面岩の3D計測と周辺観察の報告4
報告者 鈴木旭(あきら@すずき)
平成15年(2003)6月10日
集約1 与那国島は神々の島だった
足掛け6年に及ぶ与那国島の巨石群の調査は、人面岩の発見によって大詰めを迎えた。史料がない。確かな伝承・伝説がない。物証がない。ないないづくしの中でスタートした巨石群の調査活動は、一つひとつ、フィールドワークで検証して行く他に方法が見当たらなかった。そして、ようやく辿り着いたのが「お嶽信仰」に凝縮される山岳信仰と巨石信仰、自然信仰であった。そして、その信仰形態こそ、現代文明の根本に座る原始信仰の形と内容をいまに残し、伝えているのではないかという直観であった。言葉ではなく、具体的な存在と形式、状況によって、原始の姿が蘇りつつあるような気がする。
*祖納入口のお嶽。天蛇鼻を望む。
*人面岩から宇良部岳を望む。
集約2 われわれは人々の遺跡ではなく神々の遺跡を見た
なぜ、あれだけ国内外に広く知られた海底遺跡に与那国現地と沖縄の人々が傍観するに留まり、人面岩が発見された時、瞬時にして積極的な反応を示したのか? 冷静に考えてみる必要がありはしないだろうか。そうすれば、汲めども尽きせぬ教訓があることに気付くはずである。
 *天蛇鼻巨石群=組石遺構らしき岩。
 *琉球大学『琉球弧と海底遺跡をめぐる問題シンポ』のカット
★海底遺跡から始まった古代遺跡探査の旅は始まったばかり。幸いにして、グループ黄トンボは、お嶽信仰、巨石信仰、山岳信仰に着眼したことによって、海底遺跡の調査研究に新しい活路を開くことになるかもしれない。
★その際、鈴木が過去6年間にわたってこつこつと積み重ねてきた調査データと実績が大きな力を発揮するのは無論のことであるが、予想もしない分野で、まったく新しい人々が関心を抱き、謎解きの試みに加わることがあるかもしれない。今回の極東貿易のエンジニア諸氏のように。
★そして、町当局や県埋蔵文化財センター、琉球大学の動きが活発になればなるほど、グループ黄トンボも試された力、真価を十二分に発揮することになるだろう。
★以上、最後になってしまったが、シーマンズクラブのスタッフの皆さんに心から感謝申し上げたい。そして、黄トンボのメンバーの皆さんにありがとうと言わせていただきたい。与那国の皆さんもありがとう。
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