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大ピラミッドの話
「与那国島で潜ってきました!」

今尾 いくる
2月2日

 今年も早々与那国島で潜ってきた。与那国島は冬の只中でも水温かく、本土では必需品の服と体の間に防寒用空気を入れるドライスーツなんて必要なし、ウェットスーツで十分。この日はまず遺跡ポイントへ。アーチ門から二枚石、ループ道路からアッパーテラスといつものコース。魚影も少なくやはり普通の海とは違う。
 次に海中から大きな岩が垂直に立っている立神岩近くの立神岩ポイント。ここはモアイ像あるいは石舞台とも呼ばれている。今日は流れが速い。吐いた泡がビューンと水平に流れていく。岩にしがみつきながら詳しく見る。モアイ像と言われるのは、モアイのような顔をしていて目の中には目玉まで作られているからだ。
 このモアイ像近くには、大きな直方体の通称石碑石(あるいはクサビ石)がある。点々と直線的に繋がる穴が開いていて、石を加工した時のクサビ跡でないかと言われているが、この跡が上面ばかりか側面にもあることに気づく。これは知らなかった。
 もう一度、遺跡ポイントに戻って、今度は南へ向かう。と、矩形の、まさに学校のプールのように大きく削られた場所がある。かつて貯水地だったのではと考えられている。この場所を見るのも初めてだ。与那国島には自然では出来得ない地形がいくつもある、とつくづく思う。
 フト横を見ると、並んで進んでいるダイバーの腕に書かれた文字が見える。M・O・H・R・I・・・モ・オ・リ・・・毛利・・・ナ、ナント、あの宇宙飛行士の毛利衛さんがいらっしゃるではないか! NASAでハードな訓練を積んでこられたのだろう。ダイビング姿が実に決まっている。ところで、毛利衛さんと言えば東京はお台場にある日本科学未来館の館長のはず。そうか、ここは日本科学未来館のドームシアターだったのか、とフト我に返る私であった。(わざとらしいイントロ。すいませんね、いつもの事で。)
 ドームシアターは、プラネタリウムと思えば良い。と言っても、プラネタリウムが減っているのでピンとこないかも知れないが。直径16メートル程の円形をした映画館で、椅子は120席。これらが30度程傾斜した斜面にあたかもローマ時代の円形劇場のように配置されていて、さらに全体を覆うように半球型のスクリーンがある。椅子は勿論リクライニング。でないと首と顎が疲れるので、これは必需品。このスクリーン一杯に映像が映し出され、迫力ある映像が見る人を包み込む。因みにこの映画をここでは全天周映像と呼んでいる。海や山で見る満天の星空のように見上げる空全てがスクリーンなのだ。
 映画と言えば、食べ物が付き物だが、今回のお勧めは潜水用マスクとシュノーケルだろう。全身を包むドームシアターで、マスクをつけシュノーケルを装着すると紛れも無く海の中。全26分の上映中ずっとシュノーケルで呼吸していました!タンクから吸ったエアーを口から吐き出す。吐いた息が耳元を抜けて立ち上っていく… 大丈夫です、暗いので恥ずかしさはゼーンゼン感じません。マスクの中の私と眼があったとたん、隣にいた人が、怪訝な顔をして席をずらしたようですが、そんなのお構いなし!
 出口にはちゃんと写真のコーナーまであって、使った機材や撮影の様子がまとめられています。日本科学未来館によると1月2日より始まったこの映画の上演は、ここ半年(6カ月)程でしょうとか。必見です!

 ところで東京の土産物といえば、昔は雷おこし今は東京バナナとか。ここ日本科学未来館にも定番があって、それは
「宇宙食日本発売15周年記念宇宙食セット(NASA宇宙食の歴史解説付)」
と長い名前の付いた宇宙食(1000円)。筆者も勿論迷わず購入し、「NASAの宇宙飛行士が宇宙で食べた食事と同じ製法で製造された”公式“宇宙食です」と賑々しく書かれたアイスクリーム、シナモンアップル、チーズピザを早々に食したのである。皆さんもどうぞお試しあれ。

−情報−
 日本科学未来館の入場料は大人500円、これで与那国の海が潜れるというのはかなりお得です。ただ、休日は混んでしまうようですので、ゆっくり見るなら平日で。上演は、毎日10:30と14:00の2回、120席は先着順です。

_35・全天周映画「沈んだ文明〜与那国海底遺跡〜」
 1986年、沖縄県の与那国島・新川鼻(あらかわばな)の海底で地元のダイバー「新嵩喜八郎」(あらたけ きはちろう)さんによって、奇妙な地形が発見されました。その知らせを受けた琉球大学理学部・物質地球学科学科の木村政昭教授によって琉球大学の調査チームが結成され、現在まで多くの調査が行われてきました。その結果、木村政昭教授は専門分野「海底地質学」の観点から、「この地形は人の手が加わった人工物である。」と結論を出しました。この番組は、木村政昭教授の調査と考え方を基本に人工物である証拠を取材して構成されたもので、ミステリアスな海底の様子や底に眠る文明を迫力ある全天周映像でご紹介しています。 (上映時間:約26分)
監修: 琉球大学理学部・物質地球科学科 理学博士 木村 政昭先生
音楽:喜納昌吉(沖縄県出身、世界的なヒット曲「花」の作曲者)


(写真:日本科学未来館)
http://www.miraikan.jst.go.jp/exhibit/gaia.html

日本科学未来館HP
http://www.miraikan.jst.go.jp/index.html

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