kitombo.com | ミャンマー友好の旅 | 2005年8月29日 
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ミャンマー友好の旅
「相本 真菜」


8月29日

その3「ジープは行くよ、どこまでも〜チン州を目指して〜」
 歩いている、歩いている。ただ、ひたすらに女も男も歩いている。
 しかも、何か重そうなものを背負っている。
 それを車上から、馬力のあるジープの上から見下ろす自分がちょっと気恥ずかしい。
(山道を歩けと言われたら音を上げるだろうが)

 珍しいものをいつも見ていたいわたし。
 体験できるなら、何でもやってみたいわたし。
 ところが、そんな私達が実は一番珍しいのだろう。
 みんなが見てる。声をあげる。ジープを追いかける。
 ただ、目が合うとニコッとしてくれる。それが、とてもうれしい。

 ミャンマーを知るには、どうしたら良いのだろう。
 それには、実際にミャンマーの人と接するのがふさわしい。
 何を食べて、何を着ているのか、どんなものが好きなのか、
 どんな恋愛をするのか。とても、気になる。

 ジープで一体何時間走っただろうか。
 運転手は寡黙なアウンサンお兄ちゃん。
 助手席から見える横顔が江口洋介に似ている。
 必需品はビンロー。眠くならないように。
 ただ、ひたすらに太陽の下、砂を巻き上げて進む。
 休憩するたびに、笑う。皆、砂で髪を染めたようだから。

 いくつもの町を超えた。
 その1つ1つの町に立ち寄りたいくらい大小いくつもの町を通った。
 時にはごはんを食べに、ジープを下りる。
 その先々で友達ができる。果物をもらった。言葉も教えてもらった。
 何て良い笑顔をするんだろう。
 皆がまた戻って来いよ、帰りに寄りなさい、と言ってくれる。
 私はうれしくて、また戻りたくなるのだ。

 紙風船は偉大だ。軽くて安くて、色がきれいだ。
 これで何人の子供達と遊んだか。
 子供とは言葉が通じなくても、きっちり遊ぶ事ができる。
 絵を書いたら、「それはウサギ」とちゃんと伝わる。
 紙風船なんて、すぐコツを覚えるくせに兄弟全員と私で戦った。
 決して手を抜く事はない。彼らに対して失礼だから。結果は、引き分け。

 逆に教わる事もたくさんある。
 兄弟皆が台所で仕事をしている。私もかまどの火の燃やし方を教えてもらう。
 とれたての魚のさばき方を見せてもらう。
 台所には日常の文化であふれていた。
 台所では彼らはいっちょ前の主人だった。

 お祭り半ばで岐路に着く途中、明け方にその家で最後のご飯を食べた。
 皆が見送りに出てきてくれて、家族写真のように集まって写真をとった。
 さみしかったけど、うれしかった。

 気付けば、有名なパゴダに行った事、お祭りに参加した事、
 それらが負けてしまう位、ミャンマーで一番輝いている思い出は友達だった。

 余談だが恋愛について。解説はアウンサンお兄ちゃん。
 「チンの星空と山があればどこでもデートができるのさ」
 ロマンチックなお言葉。チンの星空は暗闇を照らすのではなく彩るから。
 つまり、真っ暗という事。

つづく

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