kitombo.com | TAKACOだより | 2003年9月29日 
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TAKACOだより
「ニッポンのしあわせ」

TAKACO
9月29日

 みなさま、すっかり御無沙汰しておりましたが私は元気です。
 この前のコラムが昨年の11月ですからずいぶんとあっという間に月日が過ぎていたんですねぇ・・

 さて、今年の3月から競馬関係の仕事に関わっております。私はそんなに興味は無いのですが周りには競馬好きがぞろぞろと居りまして彼らの会話を聞いているとよくもまあそんなに細かい事を憶えているもんだと感心してしまいますが、それだけの情熱を仕事に向けたらきっと大成功するよ、とも思います。

 そんなことはさておき、先月仕事で札幌競馬場に行ってきました。最寄駅はJR函館本線の『桑園』(そうえん、と読みます)。余談ですが日本には中央競馬場と呼ばれる競馬場が10ヶ所あって、札幌はその一つです。
 2日間に渡り、競馬場に来場したお客さんにもっとたくさん競馬の番組を見てもらえるように番組の紹介や便利な機能を紹介するイベントですが、この仕事に関わるまで私はたった2回しか競馬場に行ったことがなかったのです。
 もともと興味も無いので中をいろいろ見て廻るとか、来ている人達をじっくり観察するとか、馬を穴があくほど見つめるとかそんな事もしたことがなかったのですが、今回ばかりは時間もたっぷりあるし一応関わっているんだからいろいろと見なくちゃ、と思ったわけです。

 良く晴れた朝、イベント会場の前で開門時間を待ちます。
 朝9時、開門と同時にダ〜ッと人が押し寄せてきます。(席を確保するために走っているんですって。)
 で、彼らは手に手にバスケットやビニールシート、パラソルにクーラーボックスとまるで海か山に行楽に訪れたような出で立ち。そしてなんと!乳母車に乗った赤ちゃんや2歳位と思しき子供を連れた若い母親や仲良く手を繋いだカップルまでいるではありませんか。
 きっと競馬好きのお父さんが『よし、今日は動物園に行くぞ。』とか何とか言って連れて来られたに違いない。でも何でお母さんまで一緒なんだろう。
 今までの私の認識は間違っていたのだろうか?これまで競馬場に来る人達は大体40歳以上のおじさんで、帽子を被って耳に赤ペン挟んで競馬新聞持って朝からちょっとお酒臭かったりする人達だと思っていたのに・・そんな事を考えながら人々を観察し始めました。

 さて、人々は確保した芝生の上にビニールシートを敷いてのんびり競馬観戦を始めます。8月も終わりだと言うのに気温は27〜8℃もあろうかというくらいの熱い太陽がカッと照りつけます。Tシャツ脱いで寝転がっているおじさん、元気に走り回る子供達、せっせとお弁当を広げて食べさせるお母さん、時折「うぉ〜ッ!!」という歓声と共に地響きがして馬がコーナーを駆けて行きます。

 競馬は朝10時頃に1レースが始まって最終レースは午後4時15分頃に終了します。
 考えて見ればどこかに家族で出かけて1日過ごしたら結構なお金がかかりますよね。でも競馬場は入場料100円ぽっきり、お母さんがちょっと早めに起きてお弁当を作って持ってくればお父さんが馬券を買って(あんまりたくさんじゃないですよ)も大した出費じゃないんですよねぇ。だって競馬場の中には小さな遊園地があるから滑り台や動物のフワフワで遊べるし、ミニSLに乗ったりミニカーを運転したりポニーにも乗れるんですから。キッズルームなんていうのも中にあるから小さな子供がいても安心。へぇ〜やるじゃん、JRAと思いません?

 せっかくのお休みもお父さんは接待ゴルフ、休日出勤、お母さんも小さい子供がいるから家に閉じこもりきりになりがちな昨今ですが、家族みんなで楽しめて尚且つお金もかからない、世の中にこんな素敵なレジャーがあっても良いんじゃないでしょうか?たとえ馬券が当たらなくたってみんながそこにいるから「まったくお父さんったらやぁねぇ。」で済んじゃうんですよ。
 芝生の上でお弁当を食べながら楽しそうに笑っている家族を見ていると(あぁ、ささやかだけどこれがニッポンのしあわせっていうのかしらねぇ・・)なんてしみじみしちゃいました。

 最終レースも終わってぞろぞろと帰る人々、表情は様々ですが1日楽しんだという充実感に満ち満ちています。

 おや?門の近くで子供がいやいやをしています。4歳ぐらいの女の子です。どうやらお父さんと一緒に来たんだけどまだ帰りたくないらしいですね。どんなに腕を引っ張っても絶対にその場を動こうとしません。泣き喚く声が響き渡ってお父さんすっかり困っています。でも女の子はお父さんの方を見もせずそっぽを向いて踏ん張っています。(まったくもう母親そっくりだぜ)とでも思っているのでしょう。お父さんは困り果ててお家にいるお母さんに電話を掛けているようです。再び女の子の手を引きますが相変わらずそっぽを向いたまま。う〜ん、この子はかなり根性入ってます。お母さんの姿が偲ばれますね。しばらく頑張っても無理と思ったお父さん、終に女の子を抱えて歩き始めました。瑞から見たらまるで誘拐犯のようですね。ま、そのうち泣き止むでしょう。この子が大きくなったらこんな出来事も良い思い出となるんでしょうね。

 以上、北の国から「ニッポンのしあわせ」をお届けしました。

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