私が「ミス・ナンシー」と呼ぶ人々のタイプがあります。このタイプの人は部屋を横切るのに、気取った足取りをします。 左手の前腕はお腹のあたりに保持され、手首から手が落ち、拳はゆるんでいます。右手は垂直に降り、ひじから手首までは二頭筋の所から折れて、手首から手がぐらぐらと落とされています。指には眼鏡か、オペラグラスか、香水瓶などを無頓着に持っています。そして向きを変えながら、あるいは体を優雅にゆすりながら歩きます(図6)。 このような人は、極端な場合、「手が込み過ぎ」ですし、気にしすぎで、男であっても女であっても『女らしさ』過剰です。女性が過剰に『女らしい』という表現は奇妙に思えるでしょうが、事実です。こういう女性には柔軟性のある堅固な『女らしさ』が欠けているのです。この堅固な『女らしさ』には大胆さは見られませんが『強さ』はあります。 堅固な『女らしさ』を持つ女性は、意気を阻喪させるような出来事に負けません。優れた女性的な態度で事態に立ち向かい、家族や夫の支援をして勇気づけます。家族や夫に、彼女の勇気や励ましの言葉が一番必要なときに、それを与えることができる人です。 『女らしさ』が過剰の女性は、彼女の助けが一番必要なときに崩れて落ち込みます。したがってこのような女性は苦しいときに励ます存在になるのではなく、他の人々の重荷になります。 これが男ですと「ミス・ナンシー」は服装などの見かけに気を使いすぎで、肉体的な強さなどへの関心が薄い傾向があります。 また別の人は、手をどこに置いていいか分かりません(図7)。彼は手を上にしたり下に運んだり、ポケットに突っ込んだり、手で時計の鎖を触ったりします。このような人は目的がはっきりしないで困っています。感情は過剰に流れているのですが、マインド(頭脳・心)や意志によってコントロールされていないのです。このような人々は強烈な性格を持つことがあります。しかし方向づけを必要とします。 ある人は両手を体の前か脇に保持し、振りながら歩きます。まるで何かに触れるのを恐れているかのようです(図8)。手に物が近づくと、本能的に手を引っ込め、その物に触らないようにします。まるで指先に『眼』がついており、あちらこちらを見ているかのようです。 このような人は疑い深く、全てを吟味しています。あなたの外観なども観察していますし、部屋の内装を観察し、隠しドアが無いか探し、あなたが手相鑑定のためにどんな仕掛けをしているのかを考察しています。 このような注意深さ、緊張感、探求心といったマインド(頭・心)のあり方が、両手に現れているのです。両手は動き回り、情報を探し求めています。このような人の手相を見るときは、手のどの線が何を意味しているかなどを説明してあげることが必要です。そして明快に判断の理由を述べ、何も隠さないことをお勧めします。このようにこのタイプの人々を上手に扱うと、彼らは最大の支援者になってくれます。 ある人は部屋を横切るときに、ハンカチやボタン、服や時計、その他の小さな装身具やつまらないものを、指先でもてあそびます(図9)。この人は神経質になっています。ちょっと興奮しているのでしょう。 この人と対照的なのは落ち着いており、穏やかで堂々と、体の前で手を軽く握る人々です(図10)。一方の手を上にしてもう一方は下にあります。この姿は平静で気持ちの乱れが無いことを端的に示しています。どんなに興奮しそうな出来事があっても、狼狽しない性格を示しています。 こういう冷静な人の手相を見るときは、ゆっくりと仕事をするべきです。彼女のマインド(頭・心)は威厳をもって普通の人よりもゆったりと動きます。そこであなたが早口で話して、彼女に話が染みとおる時間を与えないと、あなたの評価が落ちることになります。彼女はあなたの鑑定を友人に話すときに「たぶん優れた鑑定よ、でも早口で話すので全部は分からなかった」と言うことでしょう。 (続く)